Centricのセールスディレクターが語る、ビジネスを成長させるための3つの戦略
人生やビジネスには、課題に直面して対応したり、はたまた対応できずに屈する場面が出てきます。Centric Software の EMEA 地域営業ディレクター Christophe Therrey が、飛行機恐怖症を克服するために正面から立ち向かった経験や、変化の激しいファッション・ラグジュアリーブランド・小売り業界のお客様が、熾烈な競争を勝ち抜くためのサポートを実施してきた経験を語ります。Centric 社内でも一番楽しく頭の切れる社員 Christophe のストーリーを、ぜひお楽しみ下さい。
ご自身がパイロットになった経緯を教えてください。
必要は発明の母ということわざがありますが、それは本当だと実感しています。15年前に飛行機に乗った際に激しく揺れたことがきっかけで、その後長い間飛行機恐怖症になりました。仕事で頻繁に飛行機に乗る機会があるので、なんとかしなくてはと一念発起し、恐怖を克服するためには自分がパイロットになるしかないと考えつきました。フライトのすべてを理解できれば、経験をコントロールできるようになり、それが恐怖の克服につながると考えたのです。そして、実際に克服することができました!
世界をリードするPLKベンダーのセールスディレクターを務める傍らで、教壇にも立たれていますよね?
はい、MBA取得を目指す生徒に、The Discipline of Market Leaders(邦題:ナンバーワン企業の法則)という名著を使って、ビジネスモデルやビジネス戦略を教えています。
この本では、株主の価値がどのように生まれるのかと、顧客との親密性(カスタマーインティマシー)、商品の革新性(プロダクトリーダーシップ)、運用の卓越性(オペレーショナルエクセレンス)という3つの戦略を正しく実践することで、ビジネスを成功に導くことができることが紹介されています。興味深いことに、多くの企業はこの3つのうち1つは実現できており、中には2つを実現できている企業もありますが、3つすべてを実現できている企業は多くはありません。
顧客との親密性(カスタマーインティマシー)について詳しく説明してください。この戦略を実施することでどんなメリットがあるのか、そしてPLMがその戦略をどうサポートできるかも、併せて教えてください。
顧客との親密性とは、お客様が親近感を感じられる経験を提供することです。お客様に自分が価値ある顧客で、自分に合ったサービスを受けられると感じてもらわなくてはなりません。たとえば、お店に入るとフロアマネージャーがあなたを覚えていて、好きな色やサイズ、生地などの好みも記憶してくれているようなイメージです。ポイントは、個々のお客様と独自の関係を作り上げるからこそ、お客様は親近感を感じられるということです。
Centric PLMは、デザイナーやマーチャンダイザーが、各顧客のニーズに合わせた商品を作り上げるためのサポートをします。(CRMなどから)顧客のニーズをつかんで、Centric PLMのパワフルな販売計画・ライン計画機能を使えば、市場のニーズに合った商品を提供することができるので、顧客が価値を感じられる商品を生み出すことができます。
もうひとつの例として、コレクション管理機能と、新しいCentric Visual Innovation Platform(CVIP)をご紹介します。これらを使えば、チャネルごとにニーズに合わせたデジタルカタログを作成し、サイズ・カラー・シーズン・デザインごとに商品を紹介することができるので、顧客が自分用の欲しいものリストを作ることができ、自分の要望に100%マッチした商品を提供してくれると感じてもらうことができます。
顧客のニーズに100%合わせた商品を用意する“オートクチュール”を想像してみてください。顧客との親密性に注力することで、顧客やブランドのロイヤルティを高めることができます。
商品の革新性はプロダクトイノベーションとも呼ばれ、新商品をいち早く市場に投入することです。この戦略で競合との差別化を図る企業は、新商品をより多く、そしてより早くリリースすることに注力しており、商品化にかかるリードタイムが重要になります。
Centric PLMを使えば、マーチャンダイザーやデザイナーが“もしこうならどうなるか”という仮説を検証することで、実際のサンプルを用意することなく、様々なデザインをスピーディに比較して検証することができ、商品開発サイクルを大幅にスピードアップすることができます。また、新しい生地や素材のテストをスピーディに進めることで、コンスタントに革新的な商品を生み出すことが可能になります。
Centricのお客様の中でも特にファストファッションでは、このアプローチを実践しています。ファストファッションでは毎週シーズンがやってきて、年間で52シーズンあるとも言われており、新商品を毎週店頭に並べるためには、大変な労力が求められます。Centric PLMを使って、複数のバージョンをスピーディに検証し、その中からベストなものを選ぶことで、効率的にいい結果を出せるようになります。
商品の革新性を最大限に発揮すれば、売上を伸ばして商品化のリードタイムを短縮できます。
オペレーショナルエクセレンスはプロセスに基づいた戦略で、品質とコストの最適なバランスをとることを意味しています。商品の革新性だけに注力するのではなく、価格と品質の最適なバランスをとることが、重要です。
PLMを使って品質を管理することで、価格と品質のバランスを合理的に決定し、最適なオプションを選ぶことができます。Centric PLMのコスト管理・材料管理・サプライヤ管理のモジュールを組み合わせることで、新しい素材やサプライヤを使う際に、コストに与える影響をすぐにシミュレーションすることができます。
また、品質管理モジュールを使えば、品質テストライブラリーを管理でき、商品開発サイクルの早い段階で、正確な意思決定を行うことが可能になります。精度の高いデータを使って、決定した内容が全体のコストに与える影響を確認できるので、PLMを使ってこの戦略を実現することで、コストを効率的に管理し、リスクを低減することができます。
Christopheさん、興味深いお話をありがとうございました。ビジネス拡大を目指す企業向けにアドバイスがあれば、お願いします。
Centricユーザーのお客様は、変化と競争の激しい状況の中でビジネスを展開していますが、私自身が飛行機恐怖症を克服したように、みなさんにも課題に正面から立ち向かうことをお勧めします。確実なビジネス戦略と、Centric PLMのような革新的なITソリューションを融合することで、ビジネスを飛躍的に拡大することができます。